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スティーブジョブズなきアップルの7年目が始まる

10月5日は、アップルの創始者スティーブジョブズの命日です。

2011年10月5日にスティーブジョブズが他界してから、6年が過ぎようとしています。

この6年でアップルの製品や製品への考え方はどのように変化したのでしょうか?

スマホの代名詞だったiPhoneが、最も世の中をびっくりさせた時代は、今は過去のものになろうとしています。

スティーブジョブズ

 

アップルの繰り返す歴史

思いおこせば、1985年にスティーブジョブズがアップルから追い出された後のアップルは、その6年後の1991年くらいから、当初のMacintoshの形状を大きく変化させ、多種類の製品群を発売していきました。

次々に多くの新製品を発表していく中で、アップルの熱狂的なファンは、これらの製品を買い続けていきますが、そのうちに、その本質的な部分で、何か違うという違和感を持つようになります。

その違和感は、まずはデザイン性です。本来のMacintoshが持っていたデザイン性が次第になくなり、そのサイズもだんだんと肥大化して、性能だけを追い求めるようなコンピュータになっていきました。

もう1つの違和感は、CPUの特殊性でした。アップル製品だけしか使えない独自CPUは、次第に競争力を失い、高コスト体質が生まれていきました。

このような過去のアップルの事例をみると、現在のアップルは、明らかに同じような間違いをしてきているように思います。

現在のアップルのMacのラインナップを見ると、似たような機種が年々増えていますし、iPhoneについても今回から、多種バージョンを共存して販売するようになってきています。

デザイン性においても、他のスマホとそれほど際立った違いはなくなり、サイズにおいては年々大きくなってきているように思います。

2000年以降、アップルは、iPodという画期的なデジタル音楽プレーヤーを発明して、パソコンソフトのiTuneと連携させることで、音楽の購入のしくみを大きく変えてきました。

その後、2007年にiPhone、2010年にiPadを開発して、音楽分野だけだったApple Storeを、アプリがダウンロードできるように格上げしました。

同時にApple IDとパスワードによるApple Storeの管理や、iPhone、iPad自体の管理、さらにはiCloudによる個人情報の管理などが開始されていきました。

スティーブジョブズなき2012年以降は、iPhoneの開発に主眼が置かれるようになり、より高性能のiPhoneを世界中に販売していくようになりました。

そのような中で、デザイン性の劣化、サイズの肥大化が進むと共に、製造コストも肥大化していく体質が生まれてきているように思います。

このような流れの中で、iPhone自体の魅力が、年々低下するとともに、アップル製品を信奉してきたユーザーの中にも、期待している製品が出てこないというジレンマが生まれてきているように思います。

アップルの創始者のもう一人であるスティーブウィズニアック氏も、このようなアップル製品の動向に、批判的な意見を述べています。

 

アップル製品の魅力は、確実に低下してきている

アップル製品は、魅力的である。という神話を、アップルファンの人々は願い続けていると思います。

その点は、私も同じ気持ちです。

しかし、その魅力は時代と共に変化していますし、すでに最初の発売から10年が経とうとしているiPhoneに関して、もうこれ以上のものは、求めていないようにも思われます。

むしろ、コンセプトが新鮮だった時代は、すでに過ぎて、iPhoneに代わる多くのスマホが誕生してきており、その魅力は過去のものになりつつあります。

当初iPodから採用されたiTunesは、iPhoneからはiOSのアップデートや、データのバックアップとして主に利用されてきましたが、その操作の複雑さやトラブルの多さから、最近ではiTunes自体が、iPhoneの足かせとなっているようにも思います。

さらに、ここ1年ほど前から始まった何重にも及ぶセキュリティー操作の不便さは、かつてのiPhoneユーザーからも、多くの問題点が指摘されてきています。

また、日本独自のdocomo、au、softbankによるiPhoneの囲い込み販売により、iPhoneのランニングコストは、年々高くなってきている傾向があります。

このようなiPhoneの複雑さは、いずれiPhone離れを助長していくことになると思います。

私達が求めているスマートフォンとは?

最近のスマホの動向をみると、若い人だけではなくて、高齢者の人が使いやすいと感じる製品が特に必要になってきていると思います。

過度なセキュリティによるパスワードの管理は、使いにくさにつながり、敬遠される傾向にあります。

セキュリティを高めることは、両刃の刃であると思います。できれば、セキュリティレベルなどについては、設定で自由に変えられるようにする方がいいのではないでしょうか?

特に、スリープのたびにパスコードを入れるのは面倒ですし、かといって指紋認証などは設定が難しいなどの問題があり、誰もが使える機能とは言えません。

バッテリーの交換のできないスマホが主流になっていますが、バッテリーが簡単に交換できるようなスマホの方が便利なのではないでしょうか?

iPhoneはSDカードを持たないスマホとなっていますが、写真や動画などの容量を必要とするものについては、SDカードなどに保存できる方が安心なのではないでしょうか?

カメラ性能については、iPhoneでは4K動画などが撮影できるというような性能を持っていますが、果たして動画でそのような性能を必要をしているユーザーはどれほどいるでしょうか?

もし、4K動画で撮影した場合、大量の容量が消費されることになりますし、パソコンにインポートしたとしても4K動画を扱えるようなソフトは、有料ソフトとなります。(Macの場合は大丈夫だと思いますが)

最新のiPhoneではイヤホンジャックを標準で持たず、アダプタ経由で接続するか、もしくはBluetoothヘッドフォンを使用するかしかありません。

実際にBluetoothを使ってわかるのは、Bluetoothヘッドフォン自体を充電する必要があるのと、突然切れたりすることもあるので、やはりイヤフォンジャックは標準であったほうが便利です。

スマホのサイズですが、あまり大きいサイズは持ちにくいし、落としてしまう危険性があります。かといって小さすぎると文字が見えにくいなどの問題があります。サイズの好みはあると思いますが、スマートフォンの周囲の形状については、昔のiPhoneのようにフラットの形がベストだと思われます。

バックアップをパソコンのiTunesか、iCloudでしか取れないという点は、とても不便です。もし、iCloudでバックアップをとれるようにするとしたら、iCloud容量を5GBまで無料とするのではなくて、1TBまで無料とするような形にすべきだと思います。

 

新しい画期的なアプリが、スマホを変えていく

恐らく、スマートフォンの未来を考えると、ハードウェアというよりは、その中にあるアプリの成長こそが、鍵を握っているのではと思います。

現在多くのプログラマー会社では、これまでiPhoneとAndroidの2種類のアプリ開発を行ってきましたが、近年は、アプリによっては片方しか開発していないというものも増えてきています。

これは、iPhoneとAndroidでは、開発環境が全く異なることが原因です。

世界的には、iPhoneよりAndroidが主流であり、2017年のiPhoneのシェアは20%ほどです。これに対し、72%ほどがAndroidスマホのシェアです。このため、アプリ自体は、Androidでの開発が盛んになっています。

しかし、日本では世界と全く異なり、iPhoneのシェアは68%で、Androidのシェアは30%という報告があります。

なぜ、これほど日本のiPhoneユーザーが多いのか、といえば長年続いたsoftbank、au、docomoなどのキャリアによる独占販売と、0円で購入できるという販売戦略にあったと思われます。

しかし、現在はこれらの販売体制の見直しによって、価格体系が見直され、さらに格安SIMの登場によって独占販売の体制が壊されつつあります。

このような中で、アップルは、どのように対応していくのかが注目されてきています。

iPhone7から始まったApple Payや、iPhone8から始まったワイヤレス充電などがその戦略の一つだと思いますが、これらの必要性を感じているユーザーがどれだけいるのかということです。

最先端を求めるアップルと、購入する私達の気持ちの間には、少しずつズレが生じてきているのではないかと思います。

スティーブジョブズがやったことは、他の人にはできないことです。

今、スティーブジョブズが生きていたら何を生み出しているだろうか?とアップルユーザーの人には考えてほしいと思います。